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ネトゲ戦記 第三部「対谷直史さん損害賠償請求事件③」

言い訳が苦しくなった奴は、全く別の話にそらそうとするものだが、それは裁判においても同じようだ。新しく出てきた谷さんからの反論は、「株主総会で決議されたし、谷直史さんと彼以外の、他の株主が賛成してるから、それに従っただけ」だった

 

他の株主と言うと、谷直史さんの友人、谷直史さんの部下である入倉孝大と相川雄太で、全員谷直史さんの息がかかってるとしか言いようがないし、後の証人尋問で入倉孝大は「谷直史さんから株主総会で賛成すれば、今後君を悪いようにはしないし、後で報いるから」と説得されていたと証言している。

 

会社法120条では「株主の権利の行使に際し、利益の供与をしてはならない」とある。まあ何より、「入倉孝大にそういう利益供与の約束をした」谷直史さんが、「私は株主総会の決議に従っただけだから合法」と言いはるのが裁判だ。これはもう裁判しないとわからないだろう。裁判は戦争だ。

 

また、「2千万を出資した谷直史さんの友人」も、「希釈されたあとの株(2株くらいか?)を、後に「1億円以上」の金額で会社に買い戻してもらっている。この事実を聞けば何があったかは簡単に想像できるが、裁判ではこれを「裁判官に納得させて立証せねば」ならないのだ。本当に裁判なんてやるもんじゃない

 

谷直史さん側は、「株主のうち少数派の多数派が賛成した」マジョリティ・オブ・マイノリティで、これは米国の裁判例にあるから、この谷直史さんの行動は合法と認められなければならないと主張してきた。ここは日本だ。勘弁してくれ。

 

結局、このマジョリティ・オブ・マイノリティも、紐解いてきちんと調べて、谷直史さんの解釈は間違ってるだろうという点を示して反論したわけだが、「日本の裁判」で「連邦裁判例を自分に都合よく引用する」くらいの離れ業が飛び出すのが裁判という戦争だということだ。

 

この辺は、矛盾しまくって苦しくなった言い訳をごまかすために撃ったチャフか何か、裁判官が万が一ころりと信じ込んだりしたらもうけものというようなものじゃないかと思う。彼らの主張したい主力は、「手続きは全部合法で特別決議も取ったから合法」というこれに尽きるだろう。

 

だからこの裁判は、実際に「見るからに無茶苦茶だが合法な手続きで、”証明がとても難しい不正目的”(証明できてよかった)で行われた不法行為」という、なんとも現代らしい、脱法と不法の間にその勝負があった。

 

だからこそこの裁判は、本当に彼にストレスを与えた。その上、別件著作権裁判で、彼は「無茶苦茶な理屈で、分かる人にはわかる道理が引っ込んで負けた」と感じていた。この頃は心労が酷かった。本当に。だから、同時進行していた著作権高裁の和解を了承するくらいには彼も弱っていた。

 

ただ、無茶苦茶な主張というのはボロがでるものだ。わかりやすい例では、今回の「資金調達のために弁護士に相談したから合法」として証拠で出てきた領収書が”株式取得手続きの件”となっていたものだろう。だから、彼と彼の弁護士は、訴訟理由を変更した。突けるところは突いていくのが戦争だ。

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こちらはその不法行為、不正な目的で叩こうとしてるのだが、谷直史さんは全然違うところに論点をずらそうとする。「マジョリティ・オブ・マイノリティが満たされたから谷直史さんは義務違反はない(法律とかではなくてアメリカの判例を引用した意見書)」何度でも言う。ここは日本だ。

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彼が思うに、多分領収書を証拠で提出したのは、「本当に気づかなかったミス」で、録音と領収書のあわせ技で「一本」になった、と谷直史さん側は思ったのではないか。だから、今まで聞いたこともない「MOM(米国判例)」を持ち出して戦おうとしたのではないか、と。

 

この後「MOM」の条件を満たすために、彼も全く知らなかった追加証拠の数々が提出されていき、それらもまた「不正目的」を裏付けるようなこととなり、極めつけが入倉孝大の証人尋問なわけだから、谷直史さん側のこの作戦は完全に失敗に終わったような気がするが。

 

まず谷直史さん側から出てきたのがヴァスコ・ダ・ガマ草稿(VDG草稿)である。これは、「実は言ってなかったけどヴァスコ・ダ・ガマ事務所に鑑定してもらってましたサーセンッス」という証拠である。これは”株価決定でも出てきて無くて、彼側は初めて見た書類”である。グラニは時価総額2億ッスねらしい

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これが裁判という戦争である。「株価決定」という戦場では全く出てこなかった過去の証拠が、他の戦場でいきなり投入される。彼と彼の弁護士もこの書面にはびっくりした。これは、「彼以外の株主にだけ」共有されていたらしい。”株主平等原則”って知ってますか?

 

この、数億の売上が出ていたグラニを「時価総額2億ッスネ」とするVDG草稿は、「あくまでグラニさんが出してきた予測に基づいて算盤はじいただけッス。責任はグラニさんにあるッス。」という但し書きがついてきた、かなり無茶苦茶な予想だった。グラニは2014年に解散消滅するという前提になっていた

 

「伸び盛りのベンチャー企業の永久成長率に-50%をぶちこんで、さらに2年後消滅するような予測を立てつつ、DCF法ではじき出した算定書」これは分かる人にはわかる大爆笑ギャグである。「アルファがベータをカッパらったらイプシロンした」みたいなもん。

 

ここで最初の話を思い出してほしい。「谷直史さんは1株1万円で自分に899株新株発行した」。従ってないのである!VDG草稿という無茶苦茶な鑑定でも200万と言われても、その1/200の異常に有利な価額で発行しているのである!!!!!!なんかのギャグか?

 

逆に言うなら、ここでVDG草稿という無茶苦茶であっても一応ちゃんとした書面に従って1株200万円で発行されてたら裁判はどうなっていたか…ここでも谷直史さんは彼を舐めたのだろう。判決文でも「VDG草稿があったっていうけど谷直史さんはそれにすら従ってないじゃん」とツッコミが入っていた。

 

重ねて、「原告(彼)以外の株主にだけ共有されていた資金調達の必要性を説明する書面」とかが出てきた。これもここで始めてみた。いやー知らなかったなー。裁判ってやってみるもんですね、知らなかった事実を知ることができるんだから。株主平等原則についても勉強できたし。

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彼は法律の専門家でもなければ、米国在住でもないのでわからないが、米国のMOMの条件は、こういう資料が事前に多数派に共有され、納得の上で同意してればOKらしい。ここが米国じゃなくてよかった。彼という”資料も共有してもらえない少数株主の一人の権利”でもちゃんと戦える日本でよかったと思う。

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谷直史さんが彼を舐めていなければ、あるいは資料は共有されたのかもしれない。まあ舐めてなければ、ここまでの仕打ちはそもそもしないという話ではあるが。谷直史さんは彼を徹底的に潰そうとして、だから徹底的に反撃された。裁判においてはそうとしか言いようがない。

 

新株発行の目的も、「谷直史さんに集めるためにMOMが賛成していた」に切り替わった。入倉孝大と相川雄太は「1株10万円で買取すること」で同意していたらしい。だから谷さんは入倉孝大に「悪いようにはしないしこの後君には報いるから」と言ってたんだな。反対されないように。

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答え合わせができた。何のつもりだ?挑発か?と思った、「1株10万円でなら買ってやる」の答えだ。「入倉孝大と相川雄太が同意した金額」だったらしい。なるほど。3年ごしに、思わぬところで真相が明らかになるものである。