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ネトゲ戦記 第三部「不法なグラニ新株発行による希釈化」

弁護士とのやり取りの後、彼は改めて会社に対して、会社の定款、株主総会の議事録、株主名簿を求めた。応対したのは谷さんの友人椎野だった

※不法な、は東京高裁判決時点での判断であり、最高裁の判断次第では覆る可能性があります

 

彼はこの時点では、弁護士とはタイムチャージで相談に乗ってもらっていた。正式に依頼するのは、この不法な新株発行の後のことである。彼は弁護士と並行して、GREEの役員に連絡をとっていた。谷さんが明らかに無茶苦茶な事を言ってるので、仲裁してほしい、と。

 

GREEは、ヴァルハラゲートの成功を見て祝賀会を開き、担当社員全員が「I LOVE Grani」とプリントされたTシャツを着て組体操をしてもてなしてくれるくらいにグラニを買っていたし、その宴席で、グラニ社員から「彼こそが中心人物」と言われていたから、彼のことを買ってくれるかもしれないと思った。

 

今書いていて思ったが、あるいは谷さんはそういうことも面白くなかったのかもしれない。GREEの役員と会談をセッティングしてもらい、経緯を説明してみた。グラニ側にも聞き込みを行ってみるとのことだった。

 

GREEからの提案としては、「彼の報酬を全部ひっくるめて5千万、うちが出してもいい。株を買い上げたい。」という提案だった。彼は、当座の生活費にも困る様相だったので、それに了承した。ここで谷さんも同意していれば、この話はここで終わっていたのだろう。

 

谷さんからは「余計な口を出すな」との回答だったのでお手上げだとGREEからは連絡があった。また、それとは別に、GREEのどこか別会社でゲーム制作の仕事をしないか?との打診もあった。ただ、谷さんを御せないGREEで仕事をすると、本当に谷さんに潰されそうで怖かったので止めておいた。

 

そうこうしていると、グラニから3/27に臨時株主総会をするとの連絡があった。株主総会の議題について記載がないため問い合わせたが、「答える義務がない」とのことだった。定款等予め求めていたことについても、全て「義務はあっても、敵対者に開示する理由がない」との回答があった。

 

これらは、この後の裁判において、「グラニの新株発行は彼を追い出すことが主目的であった=不法なものであった」という認定の証拠となる。だが、このときの彼らは、彼が反撃を、逆襲を出来るわけがないとたかをくくっていたのだろう。無茶苦茶だった。

 

また、退職金という名目での報酬についても、ビタ一文払わないとの返答だった。これにより、彼は無報酬でヴァルハラゲートの制作に参加したことが確定した。これについても別件の裁判(著作権裁判)で高裁まで争うことになる。

 

株主総会の当日、指定された六本木の貸し会議室に赴くと、入り口でiPhoneを提出するよう求められた。株主総会でiPhoneを没収するってアリなんだろうか?といってもICレコーダーをズボンのポケットと靴下の中の2つ仕込んであったし、きっちり録音はできたんだが。想定が甘い。

 

この時点、谷さんが彼を切ると決めた3月1日の時点で、ヴァルハラゲートの売上はまさに天をつくようなうなぎのぼりであり、既に億単位の入金が2ヶ月後に確定していた。(GREEとかの売上の入金は当時2ヶ月後だった)株主総会の議題は、お金がないから新株を発行するというものだった。

 

「グラニはお金がないので資金調達のため新株発行をします。発行済株式100株に対し、谷さんに899株を発行します。株価は、設立時の1万円を元に1万円以上とします」無茶苦茶にも程がある。彼は反対したが、そもそも谷さんだけで2/3以上をにぎっている。反対は意思の表示にしかならない。

 

あらかじめスケジュールをとっておいたので、弁護士に報告に向かって報告したが、無茶苦茶すぎますねと笑って、おっと笑い事じゃありませんねと漫画みたいなセリフを言っていた。新株無効の申立を行ったが、新株は即座に発行済で無効化は出来ないとのことだった。損害賠償で争うしかない。

 

そういえば、入倉とか他の株主も、彼を除き全会一致でこの新株発行に賛成していたが、不思議だった。あとで証人尋問のときに判明するが、少なくとも入倉は「今後の待遇」という鼻薬をかがされていたことを自ら証言した。他もそうだったのだろうか。彼らは報われたのだろうか。

 

この希釈化で、彼の持ち株8株(8%)は無茶苦茶に希釈化された。それは他の株主もそうで、谷さんだけが株式の殆どを支配した。まさに、このときの谷さんは、「望月の欠けたることもなしと思えば」だっただろう。

 

GREEからの説得も梨の礫、あきらかに不法目的に見える新株発行での無茶苦茶な希釈化。彼はあらためて腹をくくり、弁護士と代理人契約を結び、裁判で戦う事を決めた。

 

谷さんも知ってのとおり、彼は有り金のほとんどである500万円をグラニに貸し付けていた。この500万を貸すときに相川から渡された契約書は、無金利10年後返済だとかいう無茶苦茶な契約だった。彼はどうせ会社が成功したら大丈夫だとサインしていた。グラニ創設メンバーの中で、彼はバカだった

 

彼は500万円を返してくれないか、一応グラニに打診した。もちろんグラニからの回答は「10年後に返します」だった。谷さんは、自分は金が無いといってグラニに1円も貸付していない。それどころか、金が無いからと自分にだけ給料を出していた。谷さんは彼をどこまでも足蹴にするつもりだ。

 

彼は友人であるlalha氏にこの事を相談した。氏は少し考え込んだ後、「これはあまりにもひどい。こんな事が許されてはならない。絶対に金の貸し借りをするなという親の教えがあるが、今回はじめてそれを破る。必要な金額を言ってくれ、貸そう」と言ってくれた。彼は家に帰ってから泣いた。

 

氏だけに借りるわけにはいかない。他に当てもないので、彼は本当は頼りたくなかった両親に頼った。両親は、顔を見せる事を条件に金を貸してくれた。裁判費用は用意できた。彼とグラニの戦いが始まる。