空白雑記

暇つぶし

映画「ジョーカー」88点 ちゃんとした考察

 

ジョーカー ブルーレイ&DVDセット (初回仕様/2枚組/ポストカード付) [Blu-ray]

ジョーカー ブルーレイ&DVDセット (初回仕様/2枚組/ポストカード付) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2020/01/29
  • メディア: Blu-ray
 

 見た。88点。

・監督は正解があるがいろんな解釈ができる(できなくもない)と言っている

・なんか映画館で上映中に見てあーだこーだしたり顔で言ってた奴らアホやんって思った

なのでちゃんとした考察を書く。

 

妄想と現実について

あの映画で妄想だったのは

・冒頭の、観客として指名されるシーン

・黒人のシンママと良い感じだったシーン

・舞台に立った時、途中からバカウケしたシーン

 これだけ。他は現実。拳銃も貰ってるし、3人を殺しているし、尋ねてきた人も殺している。最後ジョーカーとして暴徒の中で踊ったのも、精神病院にいたのも全て現実。

 

いちいち説明しても野暮だと思うが、いくつか的外れな考察を読んだところ、「全部妄想説」がまずあり、それに引きずられて例えば「拳銃を親切で貰うなんておかしい」とか、「3人も殺して警察の追跡がおかしい」とかアホなことを言う。ので要点だけ

なぜ拳銃をくれたのか

処分したかったから。あれは合法的ではない手段で手に入れた拳銃で、何らかの理由で手に入れ、処分したかったからアーサーに押し付けた。だから尋ねてきた時、「口裏を合わせようとした」。口裏さえ合わせれば、自分のところにアシがつかないと思ったからだ。逆に言うと、アーサーが「貰った拳銃」だと言うと、その線から違法に拳銃を手に入れたことがばれるから。こんなの見ればわかるだろ。親切に拳銃くれるなんておかしいとか考察してたアホはアーサーのような底辺だろう。

黒人シンママといい感じになる妄想を何故したのか

現実逃避してたから。観客になる妄想は自分で自覚していた現実逃避だが、ソフィーとの妄想は妄想だと自分では気付いてなかった。あの部屋に侵入したときに「自分が本当に狂っていること」に気づいてしまった。

なぜ3人を殺したのか

見ての通り、舐めたことをされてボコられたときについカッとなって。それ以上ではない。

なぜ尋ねてきたやつを殺したのか

ずっとムカついていた。アーサーは病気で笑ってしまうわけだが、あれは感情が全部壊れてしまって「笑顔」でしか出力できないから。アーサーが本当に楽しくて笑ったのはラストのジョークを思いついたシーンだけで、それ以外は悲しくてとかムカついて笑ってる。小人をイジることにムカついてた。そして、自分を裏切ったうえに、さらに自分を騙して言いくるめようと舐めたことをしたから。目の前でまた小人をバカにしたから。

なぜ母親を殺したのか

母親が完全な妄想癖で、自分を騙していて、自分の病気も母親のせいだと思ったから。若い頃の写真はその後に見つけてしまった。あれはあの時はじめて見つけた。だが握りつぶして見なかったことにして、そして完全に狂った。

アーサーの本当の父親は誰なのか

トーマスウェイン。考えればわかることだ。まず、ペニーは正常だった頃、トーマスウェインに遊ばれていた。しかし、「孤児を養子にして」「発狂したと精神病院に入れられた」。

少なくとも使用人がいたようなトーマスウェインはよりどりみどりの立場であろうから、ペニーが昔から狂っていたのなら手を出すことはない。では何故狂ったのか?「おぼっちゃまの甘い囁きは全て嘘で、絶対に自分の子供だとならないよう嘘までおしつけたから」。多分、孤児を養子にしたことにされたときに狂った。

トーマスウェインが本当の父親なら、あのひどすぎる態度がありえないと思うだろうか?俺がトーマスウェインなら、一応自分の子供のその後は気になって調べる。「母親の虐待で大怪我をしてニュースになり、頭がおかしくなって精神病院に入ったりしている」こんなふうに育ったとわかれば、たとえ血がつながっていても愛せまい。その後ろめたさと嫌悪感が、あそこでいきなり殴りつけるような態度になったのだ。そんなこともわからない奴はアーサーのような底辺だろう。

刑事の追跡が遅かった理由

無能なんだろ。何にでも意味を求めるな。むしろ、バットマンが活躍するまでゴッサムシティは犯罪の都なわけだから、警察が有能なわけないだろ。アホか。そんなのが気になるからアーサーみたいな底辺なんだよ。

なぜマレーを殺したのか

母親を信じきれず殺してしまったあとにトーマスウェインとのつながりの証拠を見つけてしまい、ついにアーサーは自殺を決意した。そして自分の死を番組で華々しく放映しようとした。それは彼の精一杯の社会への訴えかけだったのかもしれない。

しかし、マレーはそのアーサーに舐めたことをして、彼を笑い者にしようとした。まさに彼が言ったとおりだ。「せっかく自殺を決意した俺のこの決意すら踏みにじるなら、どういう目に合うか思い知るがいい。俺のこの自殺のための銃は、お前に向ける事もできるんだ。」父親になってくれなかったから殺した?アーサーはもう本当の父親かもしれない相手にも会ってるわけだから、もうマレーに父親像は求めていないよ。バカか。その程度の読解力だからお前はアーサーみたいな底辺なんだ。

ジョーカーは覚醒したあとどうなったか

普通に捕まった。何故か?もう別にやることはないからだ。彼は自殺するつもりでマレーのショーに出た。そしてそれはマレーに汚された。あの時アーサーには生きる目標がなかった。だから捕まっておとなしく護送されていたし、みんなが求めているから踊った。あの時のジョーカーはまさに「偶像」だ。これが読めてたらお前はアーサーのような底辺じゃなかったかもな。

精神病院でなぜ髪の色が黒いのか

ジョーカーが髪染めるシーンみたか?あれペンキかなんかだろ?緑の色をきちんと入れるためには一回脱色しなきゃいけないんじゃないのか?これから死のうってやつが、髪の毛ちゃんと染めるか?その場限りの色付でいいじゃん。洗ったら落ちるやつだよあれは。髪の色が黒くなってたことを疑問に思うようなアホは、アーサーのような底辺にしかなれないだろう。

ジョーカーが思いついたジョークとはなんなのか

ジョーカーは思いついたんだよ。「両親を殺された腹違いの弟ブルース・ウェインが、悪の帝王となった自分の前に復讐鬼となって立つ」という悲劇で喜劇を。自分が悪の帝王として目立てば、ブルース・ウェインが自分を倒しに来る。ブルース・ウェインに殺されてやろう。誰も知らないだろう、俺達が兄弟だということを。ブルース・ウェインはそれと知らずに、兄貴の俺を殺すのだ。なんというジョークだ。

 

彼は人生の目標を得た。TVショーで失敗した「自分の死」の、もっといい形を思いついた。だからおとなしく捕まっていることをやめ、カウンセラーを殺害し、脱走する。あれこそが、真の初代ジョーカー誕生の瞬間だ。「アーカム・アサイラムでジョーク(死に方)を思いついた瞬間」こそが。

 

ジョーカーは、両親を失った可愛い弟に生き甲斐を与えてあげることにしたんだ。親の仇である自分を殺して良いのは、ブルース・ウェインだけ。つまり、バットマンに自分を殺せとジョーカーが詰め寄るのは、「バットマンがブルース・ウェイン」だということにジョーカーは気付いているという解釈。

 

ここは素晴らしいジョーカー像だと思う。ジョーカーは、バットマン作品において、バットマンに殺されることを望む。そしてまた、バットマンの正体を調べようとしないし、気付いてもそれを世間に暴こうとしない。それは「ジョーカーはトリックスターで、バットマンは不殺主義者だから」というのがこれまでの解釈だったが、そこにこういう解釈を加えたことは本当に素晴らしいと思う。

あのジョーカーがバットマンと対決するジョーカーなのか

俺ならばそうしない。バットマンと対決するジョーカーは、ジョーカーJrだ。あの、トーマスウェイン夫妻を殺した仮面をつけた男こそが、バットマンと対決するジョーカーだろう。

彼は初代ジョーカーの部下となり、ジョーカーを神格化するあまり、ジョーカーを殺害しジョーカーJrとなるのではないかとおもう。

トーマスウェイン夫妻を殺したほどの大手柄を偶然手にした彼が、ヴィランとして狂わないわけがない。俺はそう思う。初代ジョーカーの、我が弟に殺されるという願いは果たされず、バットマンの不殺を侮辱するという間違った形で残る。これがいい。

 

俺ならこうする。だって、(勘違いかもしれなくても)弟と全力でぶつかり合い続けるなんて幸せな人生が、底辺アーサーにあってはいけないように思うから。でも別にあの初代ジョーカーが、あのままバットマンと対決してもいいと思う。年齢差?アホか?ジョーカーといえば謎の注射一発で化け物に変身したこともあるヴィランだぞ?そんな細かいことを気にして全体が見えないからお前はアーサーのような底辺なんだ。

 

この映画の、「バットマンのジョーカー」に対する解釈はとても素晴らしいものだと思う。映画全体としてみると、アーサーという底辺が開き直ってジョーカーに祭り上げられる映画を面白いとあまり思えないが、面白いと思うなら、きっとアーサーのように一発逆転で、拳銃をぶっ放したら悪の英雄になる夢を見る人なのだろう。アーサーのような、と言われたらむかつく人は、本当にアーサーになる危険性がある。

 感想戦

と思った?上の解説を読めばそんな回答じゃないってわかるよな。凡人がなれるのはジョーカーの手下であってジョーカーではない。

 

ウェインというパワフルな血統の子供が過酷な境遇に追い込まれると、正義に目覚めた孤児ブルースはバットマンというスーパーヒーローになるし、狂気の底辺に追い込まれたアーサーはジョーカーというスーパーヴィランになる。

 

とすると、これは血統主義で、底辺の凡人にはジョーカーになるワンチャンもないよっていう話なのか。なら、ジョーカーJrは現れない。あれはウェイン家という素晴らしい血統に生まれた二人の超人の、兄弟喧嘩にすぎないんだ。

 

多分このラストジョークまでが読み解けるのは、相当知能が高い人間だけだろう。ざっと「ジョーカー 解釈」とか「ジョーカー 考察」で出てくる記事を見て回ったが、俺と同じ答えを出せてるやつはいなくて孤独を感じた。

 

「全部ジョーカーの妄想かもしれないんだって!こわいねー!私達のなかにもジョーカーはいるかもしれないのだ」とかしたり顔でアホが語ってるのが、「完全な血統主義映画」ってのは素晴らしいブラックジョークだね。素晴らしい。ほんとジョークの出来だけは最高だよこの映画は。

 

そして、その優秀なウェイン家の血は、アーサーの幼少期の事故(頭の大怪我)によって封印されていた。だから、TVショーまでのアーサーは無能だった。それが、あの自動車事故でもう一度強くぶつけることで、その封印が解かれたんだ。虐待で怪我をした所と、自動車事故で怪我をしたところはおなじに見える。だから覚醒ジョーカーは強いんだ!そういうことか!だったらすごく良く出来た映画だな!映画としては前半部つまんねーけどラストは本当に素晴らしい。

 

続くよ

kuuhaku2.hatenablog.com