空白雑記

暇つぶし

ネトゲ戦記 第三部「対谷直史さん損害賠償請求事件⑪」

地裁のときと同じく、争点と鑑定結果が出たということで「最終準備書面」というのを双方が提出することになった。この裁判で判定してほしい事を書くので、彼側の書面は「鑑定には不満があるし谷直史さんの行為は一連の不法行為だ」程度だ。

 

対する谷直史さんの書面は2部構成になっている。この高裁においてはこの主張が最後のチャンスということになるからだろう。これらの書面を読んだ彼の感想は、一言でいうと「おセンチ」だった。弁護士の作戦なのか、依頼人である谷直史さんの意向なのかはわからないが、まるで講談なのだ。

 

ベケベン!はじめに!本件については濁りなく事実を見つめていただきたい。のっけから飛ばしてくる。ちなみに、細かい点でツッコミを入れるなら、6億にまで膨れ上がったのは谷直史さんの不法行為ということで弁護士費用も乗せたことと裁判の遅延損害金(本件で年利5%)も含めた金額だ。

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そこからは、地裁でバッサリ切られたようなことも含めて、全てを主張し直していくことになる。たとえば「この新株発行が不法行為であることは、原告のその余の主張をとりあげるまでもない」と断じられたことさえも、「自分に都合のいい要素」だけをつなぎ合わせて主張する。

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これはあくまで彼の感覚だが、この辺なんてのは完全にぶった切られた要素である上に、高裁でも争点にされていない。最終準備書面でいきなり蒸し返したところで、ここでひっくり返る可能性はほぼゼロではないかと思う。だって、「もし不法行為か否か」でひっくり返すなら、鑑定をする必要がない。

 

それでも主張するのは、「可能性はゼロじゃない」と思うのか、「依頼者、ここでは谷直史さんに共感し慰撫するため」なのかのどちらかじゃないかと思うが、彼側の弁護士はこういう講談はやらず、必要な事項だけ書いているし、その方が裁判官に”読んでもらえる”とは思うのだが。

 

これも、株式会社グラニの末期が逆に華々しかったように、負けを覚悟した時の腹積もりとして、「言いたいことを全て言ってスッキリしておく」みたいな気持ちがあるのかもしれない。そう思えるくらい、末期の谷直史さんの書面は、法で判断される裁判なのに感情に訴えようとする風潮が強いのだ。

 

裁判をやったことないとこういうのはわからないだろうが、「最終準備書面」とは、その後相手が反論できない最後に提出する書面で、ここでの主張が新しく採用されるということはほぼほぼありえない。最終準備書面の前に、「双方もう言いたいことは終わりましたか?」という確認をする。それが裁判だ。

 

裁判という戦争は、判決という結果に向かって「裁判官わからせ」を積み上げ合うゲームであって、裁判官が「もういいでしょう、結審します」と言うのは、最終準備書面を出して終わりますという意味で、「もう勝敗は決しました」という意味に等しい。最終準備書面は形式的なものでしかないと思う。

 

もちろん、例えば本件でいうなら、「鑑定結果にある重大なミス」とかを指摘すればそれが反映されることはある。というか、株価決定のときに彼側が間違いを見つけて訂正を求めたら、「間違ってたから訂正するけど計算方法変えてもっと値段を下げます」という無茶苦茶な訂正を食らった。

 

新株発行の目的もいまだに「どう見ても資金調達」だと言いたいらしい。これも、原審の判決やここまでの争点を鑑みれば、「言うだけ無駄」という風に彼は思うのだが、言わないと気がすまなかったのだろうか。文章に感情が込められているのがわかるだろうか?どうかわかってくださいという気持ちが。

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裁判所は「谷直史さんに彼を追い出す意志があったことは録音やその後の行動などから明白」と認定したわけだが、言い訳のできないところは一切触れず、「合法な手続きを踏襲したから合法であり、彼も退職に納得していることから明らか」らしい。何故彼の退職と株が関係あるのか、ツッコミを入れたい

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ここまでが前半で、ここからが後半だが、後半でもまた「はじめに」で、「このような判決が認められては今後の新株発行に禍根を残す」らしい。彼が「こんな不法行為が認められたら、今後の新株発行とベンチャー企業は終わる」と主張したのを根に持っていたのだろうか。

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ここからは最終準備書面なのに新説が飛び出す。「この不正取得がなければ、2018年にグラニは14億で売れたから、その8%は1億だったはずだ。2013年に6億なのはおかしい」だそうだ。どこから突っ込んでいいのかわからない。不正取得せずに、裁判のストレスがなければ会社も傾かなかったかもね

 

このあとは、高裁で行われた鑑定についての無茶苦茶な理論、例えば「その後裁判で支払った金も2013年に原因が発生しているから費用として株価鑑定に使うべきだ」とか、「有利発行自体は合法だから、不法行為だとしても有利発行の差額を減額すべきだ」とか珍説が飛び出すが詳細は割愛する。

 

谷直史さんの最終準備書面は彼には全然怖く思えなかったので、高裁の判決を待つ間のストレスは、地裁や鑑定を待つ時に比べれば心穏やかに過ごせた。常人ならギリギリ耐えられない程度の苦痛でしかなかったと思う。コロナで判決が伸びたりもあったが、やっと判決が出た。

 

判決は高裁の場合、「元の判決から変更した部分」がある場合、その変更した部分を書いていく形になり、かなり読みづらい。地裁の6.5億払えから変更し、金利を含め、5.4億払えとの判決だった。

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実際に変更された部分を見てみると、このように福永、改め「第1審原告と同じく1月1日に取締役に就任していた福永」といったように、完全版というか、校正版というか、高裁の判決文だけで読んでもほとんどわからない物となっている。

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修正・変更部分ではない、「高裁の判断」の部分を見る。谷直史さんの主張は地裁での主張の繰り返しに過ぎず、MOMなどという理論が通らないことは明らかである。要するに、谷直史さんの講談主張は通らなかった。

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谷直史さんの新株発行目的についても、主張する資金調達目的は不明であるし、入金も予定されていたし、他に調達方法もあったのであって、「仮装の理由付けといわざるを得ず、彼を追い出すことこそが目的であった」と、当然でありながらもっとも立証が難しいと言われたことも認定された。

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高裁判決の締め文はこのようになっている。彼側の株価決定での計算ミスを指摘した件や、一連の連続した不法行為であるという主張も採用されなかった。採用されたら9億超えだったし、そうあるべきだと彼は思ったが。

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彼は納得がいかない点もあったが、もう裁判は疲れたから、相手がやりたがらないなら最高裁はやらなくてもいいよと連絡したが、谷直史さんは最高裁までやってみたいということなので、彼も受けることにした。

 

日本の裁判は地裁・高裁・最高裁と3審制となっているが、地裁・高裁が事実を争う事実審、最高裁は法律を争う法律審と別物であり、最高裁は「法律の判断の誤りや、憲法違反、過去の判例との矛盾」の場合には判定し、それ以外は殆ど棄却するという、別物の裁判となっている。

 

まあ、やるというからには彼側もきっちり用意して最高裁に挑むが、最高裁は審議されること自体が1%くらいで、99%は却下されるだけだとデータがある。勿論、ガチャと違って、裁判は中身で判定されるものであるから、確率が物を言うわけではないのだが。

 

彼側の法律論が最高裁で採用されると、谷さんは「彼がやめてもいいといったのに最高裁に挑んだせいで損失に3億ちょっとおかわり追加」という最高の形になるし、楽しそうだなとは思う。逆に彼が負けたら、遅延損害金の金利が苦しくて裁判が終わってないのに支払ってきた5.4億を返さねばならない

 

こう書くと裁判が終わってないかのように見えて、なぜ彼が今心穏かなのか不思議だろう。ただ、「事実審が終わり、谷さんの行為の数々が事実認定としてある状況」から逆転負けする可能性があるとは彼はあんまり思えないのだ。

 

「それはそれで日本の株式制度の終わりを意味する盛大な最高裁判決」になるし、そもそも最高裁がそんなに大変なものであると弁護士ならわかってるはずだから、「覆せるような何か武器」があるなら最高裁までやらずとも、高裁で出すはずだ。出し惜しみする理由が無い。

 

とすると、彼は「統計としては1%くらいしかそもそも審議されないようなもの」と思った最高裁を、谷直史さんは「1%の確率で逆転できるガチャ」だと思ったのだろうか?それとも、高裁判決を読んだ時にいなずまのようなヒラメキでもあったのだろうか?わからないが。

 

彼は弁護士を変えてないが、谷直史さんは何度も何度も交代させている。どういう報酬体系か知らないが、弁護士費用だけでも彼の何倍かになってたりするのだろうか。黒騎士と白の魔王の末期にじゃぶじゃぶ謎イベントを打ったような気質からすると、引き返せなくなってるのだろうか。

 

最高裁は多分谷直史さんも、株式会社グラムスで作っている新作があるから、裁判という負担は解消したいだろうしやらないと思ってたが、やりたいというのは、何か考えがあるのだろう。

 

ネトゲ戦記として振り返った、UOとの出会いから始まった彼の戦いはここで一旦終わる。また書くことがあれば書くだろう。ネトゲ戦記の後にも彼の人生は続く。

おわり?

ネトゲ戦記 第三部「対谷直史さん損害賠償請求事件⑩」

フルカウンターを決めると、谷直史さんからの反論は、今までの繰り返しのような腰の抜けたものだった。ただ、その中で「彼が和解の交渉すら応じなかったことが、グラニを実質倒産させた」という主張がまた出てくる。彼はこれに異論がある。

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2013年に株式会社グラニの時価総額が90億と裁判所で決定されたことについて、"抗告をしなかったのに"文句があり、間違いだと谷直史さんは言いたいらしいが、彼は当時のグラニであればもう少し時価総額があったと思う。あの頃のグラニは、ゲーム業界における革命児だった。

 

当時はゲーム業界、特にMobageとGREEには金がうなるほどあり、右肩上がりの成長を続けてきて、会社が凄い額で買収されていた。上場できなさそうだったgloops360億もそうだし、GREEがポケラボを138億で買ったのもそうだ。バブルな時代だった。

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株式会社グラニの売却時点で、ヴァルハラゲートは当然5年も経って全盛期からは衰え、資金をつぎ込んだ黒騎士と白の魔王は当時赤字だったという。開発費と開発期間も考えると超赤字だろう。彼が最後のひと押しになったにせよ、押したら倒れるくらいに衰弱していた。

 

ではそれだけ衰退したのは何故か。会社がどうなるかは、経営陣の責任だ。それは、谷直史さんと相川雄太が主体だったんだろうと思う。彼を追い出した経緯からいって恐怖政治のような空気があったろう。No2の貢献者が、喧嘩の蒸し返しで不意打ちで刺されて追い出された後で、一体誰が意見を言えよう?

 

他に役員の河合宜文さんと福永尚爾は、少なくとも袂を分かった2013年では、彼も大概だが彼よりも更に世間知らずだった。グラニの役員は潰れる寸前に知らない人たちが追加された以外はほぼこのメンツなので、つまり「谷直史・相川雄太独裁ワンマン会社」だったと想像できる。

 

なぜ河合宜文さんと福永尚爾が彼よりも世間知らずだったと思うかというと、それは彼を追い出した時に谷直史さんによって組み直された会社の資本政策、新株予約権があまりにも馬鹿らしいものだったからだ。「会社が認めた時だけ発行できる」という新株予約権だった。保証のない権利に何の意味がある?

 

その点は、株なんて8株でいいですよ、相川雄太くんにも、入倉孝大くんにもあげてくださいと言った彼も似たようなものだ。ただ彼は、自分がされた仕打ちを理解して戦った。それを横目に見ていて、こんな子供だましな新株予約権を受けた河合宜文さんと福永尚爾は、彼よりも世間知らずだと思う。

 

2013年には90億の価値はあった株式会社グラニが、何故2018年には14億になったのかというと、それはもう5年間の経営結果でしか無いと思う。つまりは谷直史さんと相川雄太の責任だと思う。権限は責任と表裏一体であるべきだ。

 

黒騎士と白の魔王はリリースを延期したりしていたが、あくまで完全に推測になるのだが、谷直史さんは仕事が遅いとずっと自分を卑下していたとおり、仕事が遅かったのではないかと思う。オーディンバトルのラグナロクも、三国志バトルの立ち上げも、彼が来るという奇跡が起こらなければ潰れていた。

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それ以外にも、グラニの経営陣(谷直史さんと相川雄太)の意志が統一されていたとは考えられない。谷直史さんは、家飲みのときにベッドの上にハイブランドの買い物袋が散乱していたように、見栄が好きな人で、ヒルズにオフィスを移転したときも、「初心」として第一オフィスの階段を再現している。

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ところが、相川雄太はこの第一オフィスを「豚小屋」と呼ぶのだ。これは許せない。彼らの最初の城だと、円になって座って夢を語ったり、半年間ヴァルハラゲートを開発してる間いろんな事があった思い出のオフィスを何故相川雄太は豚小屋などと呼べるのか。彼には全く理解し難い。

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社長が「初心」だと呼んで、会社の中にわざわざオブジェで再現している、みんなで開発した思い出のオフィスを、開発には一切関与してない、そこでろくに仕事をしたこともない副社長が「豚小屋」だと呼ぶ。こんな会社はうまくいかないだろうなと彼は思う。

 

株式会社グラニは2018年に実質倒産するわけだから、2017年には青息吐息だったのだろうと思うが、死にかけの会社ほど無茶をやるようだ。黒騎士と白の魔王は、ご当地アイドルイベントやオーケストラとか、彼には理解し難いものにジャブジャブ金を突っ込んでる。判断力も落ちてたんだろうか。

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ただ、彼にとっても裁判が凄まじい人生最大のストレスであったように、お調子をおぶっこきになられていた頃は彼のことを小さく見ていただろうが、会社が行き詰まるにつれて、谷直史さんにとっても裁判は凄まじいストレスになったろうなとは思う。最終的には会社へのトドメになったのだから。

 

裁判で証拠としてお調子おぶっこき集を提出したところ、「こういうものは広告宣伝を兼ねるからネガティブなことを言えないポジショントークなので、それを証拠として反論するのは禁止」らしい。なんとも都合のいいルールだ。フルカウンターが痛かったのか、谷直史さんはルールを制定してきた

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ここで、谷直史さん側の「原審判決に対して主張したいこと」も一通り終わったので、ついに「株価鑑定」が実行された。第三者の、裁判所が選んだ鑑定人に、あらためて3月のグラニの株価を鑑定してもらう、というものだ。

 

ここが最後の逆転の可能性があるポイントだったろう。結局、谷直史さんが出してくる鑑定書も、彼が出してくる鑑定書も、両方ともが当然に「依頼者に都合のいい」視点の混じったものであり(彼はつとめて当然な事情だけで、無茶苦茶な事を入れてないつもりではあるが)、第三者の鑑定のほうが強い。

 

これを待つ間のストレスはすごかった。しかし彼には出来ることはない。せいぜい天に任せて祈るくらいだ。2013年に確定した過去のことについて鑑定をするのだから、新しい事情は谷直史さん側から不思議にも出てきたものくらいしかない。彼に出来ることはない。

 

鑑定結果が出た。総額は、地裁での判決より少し下がったが、だいたい彼への支払いが6億円くらいになる、という鑑定結果だった。(判決で少し減って5.4億になってるのは、鑑定以外の複利計算とかの事情)。彼は胸をなでおろした。もう、ここから大きく覆ることはないだろうと、直感で思えた。

 

裁判では、こういう「勝敗がだいたい見えた」タイミングで、和解の打診がある。地裁で蹴っていたし、彼は高裁でもずっと一貫して和解するつもりはないと蹴っていたが、「4.5億円で和解してほしい」という話はきた。彼の返答は「馬鹿め」だった。裁判官ごしに相手にどう伝えられたかは知らないが。

 

ネトゲ戦記 第三部「対谷直史さん損害賠償請求事件⑨」

谷直史さん側は、「2013年の時点でネイティブシフトという、ブラウザゲームの終焉が訪れており、当時谷直史さんは予算がないため他に取れる手段がなくてブラウザゲームで細々と稼ぐためにヴァルハラゲートを出した」という論調に変わった。

 

これまでの何人も交代した弁護士は、「ヴァルハラゲートがヒットする筈がなかった」くらいの事を言ってたが、この弁護士は「実際にヴァルハラゲートはヒットしたかもしれないが、”2013年の3月にはそれは予想できなかった"」に主張が変わった。最終的にこれじゃないと通らないと思ったのだろうか

 

また、ブラウザゲームが失敗した実例として、「モンハンロアオブカード」(グラニがモンハンのIPを借りて出したブラウザゲーム)は失敗した、と主張は続けている。ところでそのブラウザゲームは2014年リリースなわけだが、なんで2013年で終わってたと主張する市場に2014年に出したのか。

 

ただこれは、彼側としたら一番潰しにくい面倒くさい主張だ。当時、ネイティブゲームもヒットし始めていたのはそうだが、それとは無関係にブラウザゲームはまだまだ元気だった。ネイティブシフトはこの2年後くらいの話だ。ただ、それを「立証」するのが難しい。

 

谷直史さんは「ブラウザゲームは2012年から2013年にかけて一気に半減し、ネイティブシフトが起こった」と主張したので、肌感でそんなわけはないと、頑張って証拠を探してきて「フィーチャーフォン市場が半減しただけでブラウザゲーム市場は半減してない」と反論をつきつけた。

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すると再反論はこうだ。「”フィーチャーフォンにおけるブラウザゲーム市場は”半減していると既に主張したとおりである」しれっと自分が言ってた主張をすり替えて、こちらの小さいミスを論難してくる。なんだこれは。子供の喧嘩、泥レスに持ち込もうとしてるこれが戦術なんだろう。

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谷直史さんの主張をまとめると「ヴァルハラゲートをリリースする時点で、今後壊滅的にブラウザゲーム市場が縮小していくことは完全にわかっていたが、開発費が無い等の理由でしょうがなくブラウザゲームで作った。偶然その後ヒットしたが、この株価を決める3月にはヒットする可能性は不明だった」

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「モンハンロアオブカード」は、本事件とは全く関係ない。しれっと失敗例として、何故か壊滅したはずの2013年どころか、開発費も潤沢になった2014年にリリースしたこのゲームは論点ではない。こちらとしては、「それらは関係ないことだ、2013年はこうだった」と説明するしかない。

 

ここで、もし本当に自分の能力を試したい人がいれば、2013年にブラウザゲームとネイティブアプリの市場や、実際に市場の空気感はどうだったか、資料を探して立証できるか試してみてほしい。それはとても困難だ。だから好き放題言える。やはりこの谷直史さんの7人目?くらいの弁護士は優秀な敵だ。

 

そもそも、会社に90億の価値がついた株価決定で、既に高裁では2015年だ。だからその時本当にそう思っていたなら、そう主張したらよかった。だがしなかった。2019年になって、2013年はこうだったと、今まで全く主張していなかったことが次々と出てくるのだ。これが裁判だ。

 

まあ、裁判というのは、自分に都合のいい事だけを並べてなんとか裁判官に”わからせる”ゲームなので、同じく株価決定では全く出てこなかった「VDG草稿」なんてのも出てきたし、こういうふざけた主張もはじめてじゃないが、「高裁は裁判官が変わっている」から真剣に潰さないと、わからせられかねない

 

また、GREEとどういう条件を結んでもらってきたかしらないが、「プレスリリースには出てないが業務提携している会社は他にあった、それらは全てプレスリリースを大々的に打ったグラニと同等のバックアップを受けていた、だがそれらは成功してない」なんて主張まで出てきた。

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こんなことは当然彼も知らなかったことだし、知らないどころか「”この主張が本当かどうかの確認すらできない”こと」だ。「大々的にプレスリリースを打った提携と、プレスリリースを打たずに影でひっそりしてた提携が同じだ」なんてありえないと思う。好き放題にいくらでも資料が用意できると思った

 

彼はグラニが望月の世と思っていた頃、福永尚爾が河合宜文さんにCTOを渡す前、『「業界の流れがネイティブに向かってもWeb、ネイティブ両者に対応できるように、開発言語をC#にする」と、現時点のPHPで書いたソースをC#に移行している』と発言していたのを探し出してきてぶつけた。谷直史論の否定だ

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谷直史さんの反論はこうだ。「それはポジショントークなので真実ではない」。頑張って矛盾するあちら側の発言を探してきたら「ポジショントーク」、あちらが用意した資料や証言は全て「真実」、ここまで都合のいい口喧嘩があるだろうか。

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それでも彼らは、万が一に負けないよう全力を尽くして反論を頑張った。同じく谷直史さんが、お調子をおぶっこきになられていた頃のインタビューが載った雑誌等を、彼はいつか武器に使えるかもしれないと集めておいた。谷直史さんがこの手で来ることを想定して。これもポジショントークと返事がきた

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これは谷直史さんと相川雄太の2人がお調子おぶっこきになられた記事からだ。彼が当時、一矢報いることすらできてない地を這う状況で、これらの記事を読み込み、使えそうなものを分類して集めた時の、臥薪嘗胆はここで使い道があった。使わずに済むほうが良かったが、用意しておいてよかった。

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これらを用意しておかなければ、「歴史修正裁判官わからせビーム」がヒットしていたかもしれないのは恐ろしいことだ。ここまでくれば彼もストレスも減り、万全に戦える。谷直史さんがここに来て主張する「実はこうだった2013年」潰しゲームが続く。

 

彼にきちんとした備えがなければ、一番の強敵な主張となったこれらの「今になって言い出す2013年は実はこうでした」は潰せなかったかもしれない。フルカウンターが決まった。谷直史さんは、ブラウザゲームで大成功して調子に乗っていた頃、「あえてブラウザで成功した」と言っていた。完全矛盾だ。

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踏みにじられ借金をして、歯ぎしりをしながら集めた調子ぶっこき集が役に立った。もうあの時の悔しさは鮮明には思い出せなかったが、報われたという感覚はあった。あの時、悔しくても、投げ出さずに向き合って集めておいてよかった。いつか強敵の弁護士が出てきた時に備えておいてよかった。

ネトゲ戦記 第二部「ゲームと才能③」

彼はブラウザ三国志では、たぶん本気を出してプレイしたことがない。何故かと言うと、当時工夫と呼べる工夫をした覚えがほとんどないのだ。だからほとんど覚えていない。彼は興味のないことはすぐ忘れてしまう。人の名前を覚えるのも苦手だ

 

ネトゲ戦記を書くにあたって、当時の空白日記を読み返して、ああそういえばこんな事書いてたなと思い出すくらいで、どちらかというとチャットでドヤ芸を磨いてたことの方が覚えてたくらいだ。ブラウザ三国志は彼の才能とマッチしすぎていた。何の工夫もせずとも当然なことだけすれば最強だった。

 

彼は一言で言ってしまえばその時のノリだけで遊んでいたし、いつ負けても良いという気持ちで不合理なこともしたし、外交は全てその場の気分で返事を書いていた。周りのネチネチしたプレイが気持ち悪かったのもある。

 

大戦争の開始も、そんな気分になったから今から戦争やるぞくらいのノリで初めたと思う。FF11があまりにも気持ち悪く、彼にやりたくないプレイをさせたので、やりたい事だけやろうという気持ちが強かった。ブログも、あまりにみんなゲームが下手すぎて呆れたから教えてあげるつもりで書いていた。

 

ただ、そんな好き放題さこそが彼の強みで、全ての判断を直感に任せた結果、ゲームがつまらなくなるくらい結果を出せた。たぶん、ブラウザ三国志を引退した後gloops転職とグラニ起業へと繋がるので、彼は自分の才能を最も活かせる形で試してみたかったのだと思う。

 

ああ、だから、ブラウザ三国志で手を抜いたというわけでもなく、ブラウザ三国志で初めて彼は縛りなく全力でプレイしたとも言える。実際にブラウザ三国志をプレイした後、gloopsに転職してからは、彼は自分はゲームの天才だと自分から言うようになった。自分の自信を賭けて勝負するようになった。

 

ブラウザ三国志は本当に狂った設計をしており、ある意味UOよりもシビアな、ACのようなゲームだった。ゲーム内で戦争に負けると、そのアカウントはそれまで積み上げた資産価値をほぼ失うのだ。まあ、本当にやる気があれば次の期から再起も図れるかもしれないが、シビアすぎるサバイバルゲームだ。

 

だからこそ彼は勝てた。なぜかというと、皆このサバイバルゲームで負けるのが怖すぎて、あまりにも保守的で、昔の成功例に全てにおいて依存していたのだ。彼は鯖最強の同盟盟主として様々な同盟とやり取りをしたが、名前と性格が違うくらいで、やってることは皆同じだった。

 

そう、ブラウザ三国志についてつまらないと思ったのは、みんながみんな、新しいことをしないことだ。だから、隣の鯖だかで、最初期のセオリーではない時期に戦争を仕掛けた話に彼が強く興味を持ったのは新しいからだ。残骸を見る限りでは、ドワクエでさえ見るべきところはなかった。

 

デュエルという新しい仕組みで最強を目指したプレイに少し興味を引かれたのも、それが新しかったからで、ブラウザ三国志はゲームとして熾烈で新しすぎた故に、プレイヤーがあまりにも保守的になって、ほとんど成長しなかったゲームだと思う。

 

まあ、自分だけでなく、同盟員全員の命運も背負って、最悪ボロボロに負けた場合は何十人何百人にこのゲームを引退させてしまう立場なんだから、しょうがないといえばしょうがないのかもしれないが。彼はもうFF11で全プレイヤーのトップという立場を知っていたから、関係なかった。

 

セガで面白い仕事も出来ず燻っている苛立ちをぶつけたかったのかもしれない。だから、皆ビクビクと保守にならざるを得ないゲームで、全ての束縛から自由で最強のゲーマーである彼が負ける可能性は無かったのかもしれない。実際、とても気持ちよく勝てたことは覚えている。

 

まあこういうのも、こうして振り返ったらこう思うというだけで、当時は大戦中なんて目覚ましを30分ごとにかけて、10分起きて操作しては20分寝るなんていう、ブラウザ三国志プレイの極みともいえる遊び方をしてたし、たぶん仲間内で最も必死にプレイしてたのは彼なのだと思うが。

 

ブラウザ三国志は、MMOが衰退し、"対等"に知恵を絞り尽くしあって戦えた最後のゲームだと思う。ここでは、対戦格闘ゲームやMOBAのようなスポーツゲームや、トランプの範囲でしかプレイできないカードゲームは除き、出来ることが一般人には多すぎてついていけない"ゲーム"の話だ。

 

ちなみに、そういうゲームは死滅したのかというと、最も大きなものが残っているし、人類社会が続く限り存在する。それは社会であり、仕事であり、人生だ。ゲームは、それらのシミュレーションに過ぎず、ゲームを遊び尽くして飽きたなら、仕事というゲームを遊ぶべきなのだ。

 

彼は芸術のようなランス10のようなゲームも、反射神経を要求してくるアクションゲームも、ソシャゲのような暇つぶしも今でも好きだし、ゲーム全てを愛しているが、彼が本気になりたいのは過去のUOやFF11やブラウザ三国志で、それはもう無くなったから、ネトゲはブラウザ三国志で引退した。

 

そして彼は自分の才能を、ベンチャー企業での仕事というゲームに注ぎ込んでみる決心をした。望まなかったにせよ、裁判というゲームも長くプレイすることになった。仕事は今でも新しい発見があって面白いが、裁判は出来ればもうやらずに済めばいいなと思う。

 

裁判というゲームは、彼は必死になって戦ったし、彼の才能が向いてる部分もあるとは思うのだが、弁護士として経験を積めばしらないが、基本的に原告としては一発勝負で経験を積めないので、彼の最強の武器である直感がほとんど働かないのだ。だからこんなゲームはしたくはなかった。

 

では何を頼りに裁判で戦ったかというと、彼が才能を振り回して戦ってきた"経験"だった。才能の及ばぬゲームは、経験で戦えばいい。彼が和解を蹴ると腹を括ったのも、そうしないとこの人生というゲームの残り時間が詰んでしまうと、経験からわかっていたからだ。

 

ネトゲ戦記のうち、ネトゲ部分の彼は才能だけを使って暴れたものであり、仕事部分は才能と経験を使って戦ったものであり(セガ時代は除く)、裁判部分は経験を主に使って戦ってきたものである。これが、人生というゲームにおける、彼の才能だと思う。

先週観たもの

www.netflix.com

1話と10話だけ見たらまともなアニメに見えると思う。イノシシを素手で倒したり、父親の死因とか、あの村長とか、アーチャーで召喚された爺とか、2-9話のリアリティが0すぎてどっちらけ。

59点

よくしらんが沖縄ご当地ヒーローで描いてくれって依頼だったのかな?他にもマブヤーって漫画あるし。バトル漫画が打ち切りになったときのよくあるエンドだった。

73点

おっさんはすごいとか、政治家がやるときはやるとか、まあいつもの大和田秀樹。5巻もよく続いたなと思う。

75点

よくわからない

74点

女の園の星(1)【電子限定特典付】 (FEEL COMICS swing)

女の園の星(1)【電子限定特典付】 (FEEL COMICS swing)

  • 作者:和山やま
  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: Kindle版
 

ホモっぽさはすごく抑えられてて、それでいて何か読ませる。たしかに漫画がうまい

78点

王様ランキング戦記。ちゃんとやるやつは強いって話だな 

77点

キングダム 58 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 58 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:原泰久
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Kindle版
 

えっ?てなるくらいあっさりだった。えっ?

84点

色々実験作なんだろうなとは思うし、「置きに来てる」感じも感じるが、それも含めてのアイドル漫画なのかもしれない。面白い

87点

開き直って完全に同人誌になってて笑った。

80点

スーサイドガール 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

スーサイドガール 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:中山敦支
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Kindle版
 

自殺がメインテーマはちょっと重すぎる。何か作家にあったんだとおもう。自殺は悪魔のせい、みたいな話。読んでて痛い。

79点

ついに出た!次はトラウマイスタも頼む!とても青くて作家性に満ちてて最高

84点 

信長のシェフ 27巻 (芳文社コミックス)

信長のシェフ 27巻 (芳文社コミックス)

  • 作者:梶川卓郎
  • 発売日: 2020/07/16
  • メディア: Kindle版
 

 思わぬ急展開。いつもの展開。

77点

惰性

75点

かくしごと(12) (月刊少年マガジンコミックス)

かくしごと(12) (月刊少年マガジンコミックス)

 

いい終わりとネタバラシ。12巻でいい感じにまとまってた

84点

銀河英雄伝説 18 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
 

アンネローゼが銀河皇帝を籠絡した銀河傾国扱いされてて笑った。ラグナロック作戦がかなりオリジナル展開してて良い

85点

なんだこりゃ

70点

世界最後の日々 (CUE COMICS)

世界最後の日々 (CUE COMICS)

  • 作者:山本直樹
  • 発売日: 2017/05/11
  • メディア: Kindle版
 

きちがい

77点

惰性

76点

これはだいぶよかった。きちんとしてる。

81点

漫画力がどこかつたないなあと思う。パレードは笑った

76点

ここまで信念もった戦士しか出てこない漫画も珍しいなっていう。とにかくどんどんギーガー的な超インフレ敵を出していって転がして転がしてラストバトルで締めた感じ。 

 80点

ニンジャスレイヤー・・・攻殻の前日譚としての面白さだね

77点 

石ミコ派です

84点

守ってあげたい

守ってあげたい

  • 作者:山本直樹
  • 発売日: 2013/10/30
  • メディア: Kindle版
 

女なんて男なんてセックスなんて社会なんてという気持ちがいっぱい

81点

 

 

 

 

ネトゲ戦記 第三部「対谷直史さん損害賠償請求事件⑧」

お互いに「控訴理由書」を出したら、今度はそれに対する「控訴答弁書」を同日で提出する。これは相手の控訴理由書についての反論や争点を指摘する、地裁における第一準備書面のようなものだ。

 

まず彼のから見ていくと、谷直史さんの理由書に対するツッコミをしていくわけだが、面白い指摘がある。谷直史さんは、彼が提出した録音について、地裁では「録音されていることを知っていたから、きちんと『合法的な範囲で』と述べたのである。と主張していたのが「秘密録音は卑怯」に変わっていた

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まあ、多分、弁護士も何人も入れ替わってるし、本人も弁護士も過去の主張全てを把握しているわけではなかったのだろう。しかし、「録音されていたのをわかっててあえて言った」くらいの主張については覚えておいてほしいものだ。

 

「取締役を自分から辞任したから、新株発行目的が追い出しであることはありえない」については、「株主と取締役は違う」とレスしてるのだが、さすがにミスに呆れたのか「意味不明である」と煽りが入っている。

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ちなみに、地裁判決の6億という額は、「谷直史さんが提出した、別件鑑定の日付を3月にずらした鑑定結果」だった。裁判では、主張してないことを裁判官が勝手に採用したりはあまりない。よって、「9億になったら怖いから一応日付ずらしたら6億になるよ」って主張も混ぜておいたら採用された。

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そうすると途端に、「あれは参考に書いただけで採用されてはならない数値、それを採用するのは判決が間違ってる!」みたいなことを言い出すのが裁判だ。とりあえず全部についてゴネあうものだ。6億がかかってるんだからそりゃそうだ。

 

その他法律論やミスのツッコミはあるがこんなところか。谷直史さんは、この高裁に入ったのが2018年で5年以上経過しているわけだが、「当時からGREEの凋落やネイティブシフトのできないグラニの先行きが暗いことはわかっていたから別件鑑定の株価は間違えている」と主張する。

 

ただ、もしそう思うなら「別件鑑定で控告」すればよかったのであり、実際には控訴せずに判決が確定している。判決が確定し、認定された事実について後から難癖をつけるなというツッコミは厳しくされているので、彼の弁護士的には、株主と取締役を混同するくらいにはムカつくことだったのかと思う。

 

ちなみに、”この売却時点では”、グラニはヴァルハラ以外の黒騎士は赤字で、それをヴァルハラの黒字で補填してなんとか事業継続している状態だった、と物悲しく語られるわけだが、2013年に起こった時にはその黒騎士はまだ仕様書も作られていないはずである。ゲーム開発では仕様書はつくらないらしいが

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この裁判で争ってるのは"2013年の株価”であるから、それから5年後の2018年グラニ売却のときに、グラニの売上がどれくらい落ちたとか、黒騎士が赤字だとか、そういう話は全く理論上は関係ない。ではなぜこういう話をするのか?鑑定に対する牽制なのだと思う。

 

”こうして5年後には事業が落ち込んで、たった14億で売るハメになって、実際ネイティブシフトに失敗して黒騎士は赤字でした。その会社に本当にそんな高い値段をつけて、間違ってるとか思いませんか?”言いたいのはこれだ。理論的には全く間違ってるが、そういう印象を植え付けることは確かだろう。

 

そして谷直史さんからは、ここで地裁では出さなかった「3月時点の株価鑑定の申請」が出される。この、グラニが14億で売られたという状況になってから再鑑定をすれば、いくらなんでも別件鑑定の9億、地裁判決の6億よりは安い賠償金になるだろう。そういう算段があったのだと思う。

 

それ以外の主張は彼が見るにくだらないものにすぎなかったので、おそらく全てがこれ狙いだったんじゃないかと思う。鑑定でどこまで減らせるか、そのためにグラニ売却の時の関係者陳述書まで用意して、グラニの売却寸前時点での窮状を訴えたりしたのだろう。

 

彼側は、再鑑定の必要はない、別件鑑定(か地裁判決)で足りると主張したが、裁判所は鑑定の許可を出した。よって、ここでバンバン打ち合う戦いになる。といっても彼側は依るべき既に出ている鑑定があり、それが正しいと主張しているので、新しく主張することはない。

 

やはりここでも、高裁という戦場は、地裁勝者の防衛戦となるのだ。谷直史さんがあの手この手で、いかにグラニが安かったのかを主張してくるので、それを立証して潰していく戦いになる。

 

谷直史さんは目の前に6億円のハンマーが置かれてる状態になったので、全力で「当時のグラニがいかにお先真っ暗で価値がなかったか」を、色んな人や事務所の意見書を取ってきたりして主張する。裏切られ追い出された彼は、いやそんなことはなかったよと反論する。皮肉なものである。

 

ちなみにここが、谷直史さんが「グラニは一応会社は存続してるが、実質解体(倒産)した」と主張している被告書面であるが、「彼の追行態度」にも苦言を呈しているのは本心であろう。そう、彼は「和解は交渉するつもりすらない」といって蹴ったのだ。一応「満額の9億でなら和解する」とは言った

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彼のこの「満額で降伏するなら受けてやる」は、実質裁判における全面降伏なのでここまで戦った以上絶対に有り得ない。これは、まあ、谷直史さんの彼への「1万円で株をよこせ」とか、「10万円でなら買い上げてやるが?」とか、「全ての裁判をひっこめて和解しろ」等の意味不明な要求への意趣返しだ。

 

なりふり構わず、谷直史さんの書面に本音が書かれている。2013年の株価を鑑定する時、2013年にわかっていた事だけで鑑定するべきである。ライブドアショック前のライブドアの株価を、ライブドアショックを踏まえて鑑定してはならない。「2018年に至る事情を含めて鑑定してほしいと切に願う」らしい

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 というわけで、しょうがなく、彼の反論書面は「株式会社とは。株式の価値とは、どうやって鑑定されるべきものか。過去の株式価値の鑑定で未来にわかったことを反映しては何故駄目なのか」という説諭になってしまっている。

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ここで谷直史さんの出した主張を紹介しよう。これは株式に詳しい人には抱腹絶倒ものであろう。「2013年のグラニの株式には、DCF法を利用すべきである。予測値ではなく、会社売却までの実績値が今なら出せるので、それを採用すべきである。売却時点で解散したとして算定すべきである。」

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これを本当に採用されると思って主張したのか、とにかくなんでもかんでも手当たりしだいに安くなる主張をしてどれか通ればもうけもんと思ったのか。多分後者だとは思う。ただ、こういうのを一つずつ潰していくのは、本当に骨の折れる防衛戦となった。

ネトゲ戦記 第一部「ゲームと才能②」

彼は自分勝手に暴れまわったUOと違って、FF11のゲーム性故に、タル組というHNMLSのリーダーになったときは、HNMという目標のために仲間の底上げをすることに努めた。たとえばケアルでヘイトを稼ぎやすい白魔導士の効率化を推し進めた。

 

これは白魔導士に限らず全員にだが、HNM戦で必要ないチャットログは全部切るように、どのチャットフィルターを入れればいいのかリストにしていたと思う。それでも彼の指示を見落としているタルタルがいると、Cionがガチ切れして怖かった。Cionはそういう人だった。

 

他には、白魔導士がケアル4だったかな?当時の最大回復魔法を彼に向かって唱えるときは、パーティチャットで@@@ケアル4→Aposだったかな、と発言するルールと、被った場合はパーティチャットの発言で遅い方がキャンセルするルールも設定した。

 

最初のうちはぎこちなくて3人くらいかぶることもあったが、ずっとこれでやると慣れてきて、自然にお互い合わせるようになっていたと思う。このルールを導入する前と後では段違いにヘイトが安定したし、MPにも余裕が出来た

 

いちプレイヤーとしてのゲームへの集中力は、FF11が彼の全盛期で、特にキャシーが強敵で11人で倒したとかはしゃいでいた頃が最も集中してプレイしていたと思う。どうしてかというと、当時彼には3秒先の未来が読めた。

 

これはもう、なんとなくとしか言えないのだが、キャシーの臭い息などのwsにはなんとなく法則性があり、また敵のTPの溜まり具合や残りHPで変化していくwsの頻度。そういったものをなんとなく全て把握するくらい経験を積み、その上で集中していると、3秒先がわかった。そうとしか言えない

 

彼は別に触る前から分かるような神のような天才ではなく、積んだ経験を感覚で処理することが得意なだけなので、FF11のHNM独占という立場は、最も彼の才能を生かせるゲームだったと思う。彼が裁判で苦労したのは、裁判が彼の苦手な出たとこ勝負で経験の通用しないゲームだからだろう

 

彼は絶対にタゲを揺らさないナイトだったが、そんな彼と一緒にHNMを狩る経験を積むことで、仲間も最適化されていって、どんどん楽に狩れるようになるのが本当に楽しかった。UOは究極のゲームだったと思うが、くだらない取り合いになる前のFF11は至高の楽しさだったと思う。

 

他に、彼は自分にケアルをかけるタイミングは絶対に詠唱キャンセルされないタイミングで唱えるようにしていた。たぶん、95%くらいで通していたと思う。敵のwsは阻害にならなかったんだったかな?それも読んで唱えてたような。もう遠い記憶でおぼろげだが、彼はケアルがうまいと自慢した覚えはある

 

彼自身の攻撃もできるだけ止めないようにタイミングを計っていたし、他にアビリティもリキャストごとに挟み、挑発もなんとなくずらしたりすぐに使ったり、研ぎ澄まされた感覚でHNMのメイン盾をずっとやるのは性に合っていて本当に楽しかった。

 

だからたぶん、彼は当時のFF11で最強のナイトだったと思う。パーティの成果とは言え、キャシーを11人で倒せたのは彼らだけで、彼らの軸は彼だったのだから。

 

Cionがいなくなる前くらいからのFF11は、彼のそんな得意分野を全て潰す方向に向かって、辛かった。追加されるHNMは彼らだけが使っていたメイン盾1枚では理論的に絶対に倒せないように調整され、マラソンと呼ばれる引き回して魔法を打ち込む倒し方が正解とされた。

 

最大64人で挑む裏世界も最悪で、18人で研ぎ澄ましてきた彼らは全く通用しなかった。ただ最大レベルで装備が欲しい人達を集めて管理する裏世界主催も、それまでのHNM独占と比べたら馬鹿げていて心底つまらなかった。Cionに投げていたが、Cionが居なくなって彼がやっていた。

 

これらは、彼が最も苦手とする、人の調整や単純作業といった仕事のようなゲームだ。不満を口に出したら壊れそうだから出来るだけ心を無にしてFF11を遊んでいた。この経験が、セガに入社して、面白い仕事もないまま彼が何年も耐えた事に繋がっていたのではないか。

 

歴史や人生にもしもはないのと同じように、歴史や人生は連綿と続いていて、その瞬間一つをとっても、そこに至る轍が必ずあるのだと思う。だから、才能を生かせて最高に楽しかった頃のFF11も、全く生かせなくてどこまでもクソゲーだった頃のFF11も、今の彼を形作るに不可欠なピースなんだろう。

 

終盤で悲惨なことになったから弱っていったとは言え、全盛期には最もプレイヤー人口の多いネットゲームで一番になったという経験は、彼に自信の芽を与えた。若い時は根拠のない自信を不安に思うことも多かったが、たかがネトゲと言われるかもしれないが、後々ネトゲこそが彼の自身の根拠となる

 

谷直史さんは、gloops時代、彼がFF11の時の話をした時、「俺はゲームがうまいわけではなかったけど、LSのリーダーとして抜群の才能があった。だから俺がやろうと声をかけたら、俺の仲間が水原くんより先に闇の王を一番に倒していたはずだよ。そうしなかっただけで」と言った事がある

 

その時は谷直史さんが何を言ってるのか全く意味がわからず、相槌すら打たずにスルーして、今になるまで何を言われたのかも思い出せなかったくらいだが、谷直史さんにも歴史があり、彼と会社を起こして社長になろうと思い立つ過去があったのだろうなと思う。

 

この話からも思うが、当時、自分は能力が低いと前置きしてた谷直史さんは自分に自信がなかったのだと思う。彼を裏切った理由も一言では表せないようないろんな感情があってのことだと思うが、一つは、自分に自信が持てなくて、彼がいつか谷直史さんを裏切る事が怖くなったのかもしれない。

 

もちろん、彼には裏切るつもりなど毛頭なく、せいぜいが一緒にやってられないとなった時に辞めて去るくらいしか無いのだが、当時の谷直史さんにはそうは思えなかったのではないか。自分の力量が低いと評価できるというのは、それだけで能谷直史さんがリーダーをやる能力はあったということなのに。

 

谷直史さんが一番好きな漫画はベルセルクだと言ったが、彼との間に起こった出来事はベルセルクのグリフィスとガッツをなぞっていると言えなくもない。確かグリフィスが一番好きなキャラだと言ってたが、だからなりきってしまったのだろうか。

 

彼もCionが失踪してすぐの頃は、裏切られたのかと怒りや困惑が湧き起こり、慌てふためいたが、一年の長い冷却期間と辛かった日々のおかげで、Cionを許すことができた。近況を聞き、失踪した原因が解決したから戻ってこれたというので、よかったねと言うことができた。

 

彼がFF11をプレイしていた期間は長く、このように、才能を生かした全盛期と、Cion失踪後の才能を全く生かせない衰弱期があった。才能で暴れ回り、飽きたら辞めたUOやブラウザ三國志とはちがって、FF11こそが最も彼に影響を与えたゲームだと思う。